『人生の目的』
7月6日はダライ・ラマ法王のお誕生日です。
『私たちの人生の目的は、幸せになることです。』
学生の頃、本で読んだダライ・ラマ法王の言葉は今も自分の胸の奥にあり、ふとした瞬間に思い出します。
では「幸せになる」とはどういう事なのか。
仏教では、「私が」「私は」に偏った考え方を否定します。一人一人に「私」があり、その「私」が考える正しいと間違いは「私」の数だけ存在するからです。
一人一人が常に「私」を出してしまっては、たちまち地球上から人間や生き物は滅んでしまいます。
私たちはお隣さんや国や社会を超えて空や大地に至るまで無数の縁で結ばれながら生活をしています。この縁という概念は目には見えずらいので、私たちはその存在を忘れがちです。例えば、私たちが生きていくために必要な食事で考えれば、調理してくれた人、食材の生産者、食材を育む風土や天候など、想像すればする程、無数というしかないほど沢山の縁に結ばれて成り立っています。そう考えると、私だけの幸せを求めるだけでは、不十分であることに気が付くはずです。
私たちの幸福は他者との関わり合いの中で生まれます。
ダライ・ラマ法王は『他の生き物が生きていく事を助けてあげなさい、それによってあなたたちは幸福を感じる事でしょう』とおっしゃっています。
法王のお言葉を紹介させていただき、86歳のお誕生日を祝福したいと思います。