2023年 花まつりと空

本日、4月8日はお釈迦様のお誕生日です。

毎年、この日は蓬莱院の役員さん達に集まってもらい、墓地境内に除草剤の散布をおこなっています。

今年は例年よりも暖かい日が続いたため、南陽市も桜が満開になっています。

東北地方では桜の開花は都心部よりだいぶ遅れてきます。雪解けを待つ北国の人にとって心から待ちに待った春の到来です。

ですが、待ちに待った春を告げる桜の花びらは、日々の移り変わりの中であっという間に散っていってします。そして、次の季節に向けて緑の葉っぱをたくさん茂らせます。その一瞬一瞬の変化は、私たちに無常と今を精一杯生きる事を再確認させてくれているかのようです。

私たちは、桜をピンク色の花を咲かせているのが「桜」だとイメージしています。ですが、花びらを落とし、たくさんの緑の葉を茂らせているのも「桜」であり、それぞれ「桜」の一つの側面が現れたものです。そして、一瞬として同じ姿ではなく、無数のつながりと連続性によって一時的に形作られたイメージを、「桜」と認識して呼んでいるにすぎません。

確かに存在しているのに、突き詰めていけば、独立して存在しているものは何一つないと仏陀は洞察しました。
仏教では、この存在の仕方を「空」や「無我」という概念で説明します。

いつかまた「空」や「無我」の解説を行いたいと思います。

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